2020年10月6日火曜日

弊社ののお客様ではないのですが、 本牧三渓園の隣にある大好きなお店が閉店となりました。

『隣花苑』かの原三渓さんの長女のお孫さんが2代目女将として切り盛りしていたおもてなしの心の詰まった素敵なお店でした。

建物も非常に趣があり、原三渓が長女の住む家てして室町時代の民家を移築したものだそうです。今回の閉店はその建物の修繕保存のためと聞いて一安心しましたが、隣花苑の心のこもったおもてなしをもう受けることはできないのは非常に残念でなりません。

弊社前代表者の父の友人で、父が亡くなってからもいろいろ面倒を見てもらった恩師に、初めて連れてきていただき、最初は敷居が高く私などが来るべき店ではないと感じていました。

そんな頃、仕事・経営のことで非常に行き詰まり『もう商売などやめてしまうか』と自暴自棄になっていた時期があり、ちょうどそのときに、その恩師から連絡をいただき『今日隣花苑行くからお前も来い』と誘われたのですが、そんな気分でもなく行きたいくないなと思いながらも仕方がなく隣花苑に向ったのを覚えています。

雨が降り、少し肌寒くなり始めた頃、日が暮れかかった庭にススキが風に揺らされていて、その光景を眺めていたら経営のことで悩んでいる自分が本当に馬鹿らしくなり、自分の小ささを思い知らされ、急に大笑いし出したことが私の隣花苑の思い出です。

その後も何回か隣花苑に訪れましたが、そのたびに心のこもったおもてなしと料理とたたずまいで、時の流れが全く違うここだけが持つ心の解放されたひとときを味わうことができた大切の場所でした。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/46302

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